【王の運命-歴史を変えた8日間】を見た感想 ユアイン VS ソンガンホ、 ソジソプ 演技対決

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観客動員数 624万人 歴史ドラマとしては異例のヒット

韓国映画「王の運命-歴史を変えた8日間 」

を見た。

2015年9月に上映された映画だ。
  • 監督 イジュニク
  • 上映時間 125分
  • 総観客動員数 624万人

映画「王の運命」登場人物

  • 英祖 ソンガンホ
  • サド(思悼)世子 ユアイン
  • 恵慶官 ムングニョン
  • 暎嬪 チョンへジン
  • 仁元王后 キムヘスク
  • 洪鳳漢 パクウォンサン

特別出演

  • 正祖(サドセジャの子) ソジソプ
この「王の運命」は歴史映画だが、この作品の前に、ユアインは財閥三世を演じた「ベテラン」という映画で観客動員数2000万人という大ヒットを飛ばしている。

歴史映画で600万人を超えることは、韓国でもとても珍しいことだ。

映画「王の運命~歴史を変えた8日間」は、特に批評家に絶賛された映画として有名だ。

 
ストーリーは、韓国人なら誰もが知っているサドセジャの話。

韓国で、歴史物を時代考証せずに映画にすると、徹底的に批判される。

その点、この「王の運命」は、そんな難関をクリアした完成度の高い映画だ。

 
韓国の歴史学者が絶賛したほど、映画「王の運命」は、史実を忠実に再現している。


映画「王の運命」あらすじ

映画の背景は、1762年の壬牛禍変 임오화변

サド世子(ユアイン)は、父王・英祖(ソンガンホ)の怒りにふれ、米びつの中に8日間閉じ込められる。

この時のサド世子の年齢は28才。

 
ちょうど、この役を演じた時のユアインと同年齢だ。

米びつの中で次第に意識を失っていくユアイン。

 
その間、サド世子と息子(後の正祖)との回想シーンを通して、これまでのサド世子と(ソンガンホ)との親子の葛藤がえがかれる。

 
サド世子の死後、ユアインを回想するシーンでは、ユアインの息子であり、成人して、王位を継いだ正祖が登場する。

この正祖役を演じているのがソジソプだ。

 
こう書くとややこしいが、映画はそれほど複雑ではないので十分に楽しめる。

 
映像も美しい。

 
ユアイン(サドセジャ)の父王であるソンガンホは厳格な人物。

息子であるサドセジャにかける期待が大きいだけに、ソンガンホとユアインの間にはだんだん埋められない親子の葛藤が生まれていく。

歴史映画として見るよりも、親子の葛藤をえがいた映画、として見ると理解しやすいかもしれない。

原題は「サド」 韓国映画のタイトルはシンプル

この映画の原題は、

「思悼 사도(サド)」

だ。


だいたい、韓国の映画やドラマのタイトルはシンプルだ。

たとえば、

韓国映画「10人の泥棒たち」(チョンジヒョンキムスヒョンキムヘスイジョンジェ・キムユンソク・キムヘスク)

の原題は、

「도둑들(泥棒たち)」

 
韓国ドラマ「パンチ~余命6ヶ月の奇跡」キムレウォンキムアジュンチョジェヒョン)の原題は、

「펀치(パンチ)」

韓国ドラマ「大長今(テジャングム)宮廷女官チャングムの誓い」の原題は、

「대장금(大長今)」(イヨンエ

韓国女優のようにピカピカつるつるの肌で有名なイジョンソク(韓国映画「VIP」)の「ゆれながら咲く花」

の原題は、

「학교2013 学校2013」

と、日本語のタイトルとまったく無関係だ。

 
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この韓国映画「王の運命-歴史を変えた8日間」を見て感じたことは、

老害
だ。

 

王になれなかったサドセジャ(ユアイン)

ユアイン演じる

サドセジャ(思悼世子)

セジャ(世子)とは、王の跡取りにつけられる呼び名だ。

つまり、ユアインは、王であるソンガンホの次に王になるはずだった。

それが、セジャのままで終わった、ということは、王にならずにこの世を去った、ということだ。

また、「サド」という名前自体も、亡くなったあとに王である英祖(ヨンジョ)が与えた名前だ。
  • 考える 思
  • 悲しむ 悼
という意味でつけられた。

英祖(ソンガンホ)は、40歳を過ぎてあと取りとなるセジャ(ユアイン)に恵まれる。

英祖は、ユアインに対し期待をかけ、夜通しかけて、息子のために手書きで本を作る。

しかし、息子は、その本を一生けんめいに覚えていない。

ユアインは、勉強よりもほかのことに興味があったのだ。

自分の愛情が、結果につながらないことにいら立ちを感じるソンガンホ。

 
こんなところは、現代の家庭でもありそうな話だ。

 
このソンガンホ演じる英祖は、とても神経質な人物としてえがかれる。

いやな言葉を聞くと、清めの水で耳を洗い(その回数まで決まっている)、そして、自分がきらっている者を呼んで、その者に言葉をかける、という儀式を行う。

いいことがあったときと、いやなことがあった時とで、通る門も違う。

ちょっと強迫性障害の兆候が見られるのだ。






 
そして、王の口ぐせは、

「私は王位をいつでも譲る」

である。

だが、臣下は、王のその言葉に決死で反対しなければならない。

 
ユアインを前に立てて、政治を執り行わせるが、ユアインのやることにいちいちケチをつける。
  • 대리청정 (代理聴政)
という、王の裁可を得て、政治をとりおこなうかたちをとる。

 
日本でいうと、【院政 いんせい】のようなものか。

 
サド世子は、15歳の時から14年間、この「代理聴政」を行ったとされる。

 
つまり、息子に形式上は国政をおこなわせ、そのうしろであれこれ難くせつける、という感じだ。

 

父と子の葛藤-しだいに精神を病んでいくユアイン(サド)

ユアインは結局どうしていいかわからなくなり、だんだんおかしくなっていく。

そんなユアインをいつもかばっていたのが、仁元王后(キムヘスク)だった。

 
キムヘスク演じる仁元王后は、ユアインを理解する慈愛深い存在としてえがかれる。

 
キムヘスクはとにかく今売れっ子だ。

 
韓国映画を見ると、たいてい登場している、というくらい。

それくらい存在感がある。

 
映画「王の運命」の冒頭に流れる音楽がいい。

 
パンソリ(판소리)のような軽快なリズムだが、実は念仏だ。

 
韓国ドラマの中にも寺が出てくるが、日本の寺とはかなり違う。

なんとなくカラフルな感じがするのだ。

 
念仏も、日本の仏教の念仏とリズム感が違って、ビートがきいている。

ユアインの心情をあらわしているようだ。

 
王は、自分の命をねらおうとしたとして、息子のユアインを米びつの中に閉じ込める。

 
映画「王の運命-歴史を変えた8日間」は、現在と過去が入り乱れながら、その8日間をえがく。

歴史ドラマのかたちをとっているが、実際は
  • 父と子の世代間の葛藤
に焦点を合わせている映画だ。


 
ユアインは、出口のない世界で生きる、現代の若者たちの苦悩を代弁しているかのようだ。

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韓国映画「王の運命-歴史を変えた8日間 原題 사도」
この映画には、それほど宣伝されていないが、ビッグな韓流スターが出演している。

それは、
  • ソジソプ
だ。

ソジソプが演じるのは、この映画に出てくる英祖(ソンガンホ)の孫であり、英祖の次に王となった、
  • 正祖
だ。

つまり、ユアイン(サド世子)の息子だ。

 

ムングニョンが演じる恵慶官は、ユアインの妃であり、正祖の母である。

徹底的に秘密にされたソジソプの出演

ソジソプがこの韓国映画「王の運命-歴史を変えた8日間」に出演していることは、予告編でも徹底的に伏せられたという。

だが、結局はどこからかその情報が事前にもれて、話題になってしまった。

ソジソプは、
  • 韓国映画「会社員」
以来の映画出演。

今回は特別出演で、しかもノーギャラだという。

監督がソジソプを猛烈に口説いて、出演の約束を取りつけたという。

ソジソプの出演するシーン自体はそれほど多くない。

 
でも、ソジソプの悲しみにみちた表情が、父であるサド世子(ユアイン)の悲劇をいっそう印象的なものにしている。

 
私がこの韓国映画「王の運命-歴史を変えた8日間」の中で、いちばん印象的だったのは、このソジソプ演じる
  • 正祖
が子どもの時を演じる子役のセリフだ。

 
サド世子の生母は王妃ではない。

だが、ユアインは実母の還暦の祝いの儀式をとりおこなう。

 
これは、宮廷のしきたりには反することだった。

だが、ユアインはその儀式を強行する。

そして、生母に対して、
  • 4回礼をする
この「4回礼をする」のは、王や王妃に対してのみ許される敬意を示す行為、とされている。

 
それをあえて行う。

幼いユアインの子どもたちも、その儀式に参席した。

 
後に、そのことを知った、サド世子の父である英祖が、ユアインの息子(英祖の孫)に問う。

「なぜ4回礼をしたのだ?」

 
すると、幼いユアインの息子は、論語の孔子の言葉を例にあげながら、

「儀式というものは、そのかたちにこだわるのではなく、その心を見なければなりません。」

 
と言い、その後にこう続ける。

 
저는 아비의 마음을 보았나이다.
私は父(サド世子)の心を読んだのです
 
と答えるのだ。

 
父であるユアインの「母に対する愛情」をそこに見たのだという、この賢明な答え。

このセリフを聞いた時はじーんとした。

 
ユアイン自身も、この息子の言葉を戸の外で聞いてハッとする。

 
ユアイン(サド世子)は、父である英祖との葛藤にずっと苦しんできた。

だが、後に朝鮮の王・世祖となるサド世子の子どもは、そんな父であるユアイン(サドセジャ)の心を誰よりも理解していたのだ。

 
このシーンがあるので、のちに大人になった、正祖(ソジソプ)の悲しみにみちた表情が、よりリアルに心に迫って来るのだ。


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ソジソプが、この映画にノーギャラで出演したのも、映画「王の運命」の歴史的な意味を理解していたからだろう。

ユアインは、この映画で、苦悩する若者の心を絶妙に演じた。

映画評の中には、父王のソンガンホよりも、ユアインの演技を評価するものが多かった。

ソンガンホが演じる英祖があまりにも通俗的なのに対し、ユアインの演技の方がリアリティがある、というのだ。

ユアインは、ドラマ「密会」(キムヒエ)でも、格差社会の中で才能がありながらも、底辺で生きる繊細な天才ピアニストを演じた。

ユアインがピアノを弾くシーンは、あまりにもリアルで、「本当にピアノを弾いているの?」という視聴者からの問い合わせが殺到したほど。

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映画「ベテラン」では、韓国社会で問題になっている、財閥三世のワルぶりをリアルに演じ、喝采をえた。

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そんなユアインの演技力に対する評価を決定づけたのが、この

映画「王の運命~歴史を変えた8日間」

だと言える。

韓国のサイトを見ても、ユアインの演技力を絶賛する声であふれている。

ユアインは、どんな役にでも魂をこめることのできる、すばらしい俳優に成長する力をもっている。

そういう意味では、ユアインが兵役免除になったことは、もしかすると、ファンにとっては喜ばしことなのかもしれない。

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