おすすめの韓国ドラマ「ファジョン(華政)」セリフのない演技が心にしみる理由 韓国ドラマの魅力は「頬をつたう涙」にある
韓国ドラマは、俳優の演技力のすばらしさが魅力だ。
俳優の演技は、もちろん、喜怒哀楽の表現にあらわれる。
韓国の俳優たちが流す涙は、見ている者の心を打つ。
しかし、そんな中で、いちばん難しい演技が、
セリフがなく相手のセリフをじっと聞いている時の演技
だ。
じっと、人の話を聞いているときに見せる表情の豊かさこそ、その俳優の演技力が、はっきりとあらわれる。
私がいちばん印象的なのは、あの伝説の
韓国ドラマ「砂時計 原題 모래시계」(チェミンス・パクサンウォン・コヒョンジョン)
この第一回だ。
高校時代のテスが、川のほとりで、母の語ることばをじっと聞くシーン。
テスのオモニ(キムヨンエ)が、テスのことで、学校に呼び出しされたあと、息子のテスに語りかける。
テスの父親は、パルチサンだった。
テスの父はテスが生まれる前に亡くなり、母が女手ひとつでテスを育てる。
テスの母は、料亭を経営して生計を立てていた。
そんな息子にキムヨンエは、
(母親が料亭をしていても)気にせず、友だちをいつも連れて来てくれるおまえが誇らしい
と語る。
その母の言葉を、じっと黙って聞いているテス。
その表情に、母親に対する、あふれる愛情がこめられていた。
その後、テスは、母を背負い、川のほとりを歩いて家に帰る。
このシーンがなんともいえなかった。
韓国ドラマ「星から来たあなた」(チョンジヒョン・キムスヒョン)
朝鮮時代のキムスヒョンが、幼いイファ(キムヒョンス)が話す言葉を、慈愛にみちた表情で、じっと聞いている。
このシーンも、じーんと来るシーンだった。
韓国ドラマ「ファジョン(華政)」
シンウンジョン演じる大妃が、尚宮から、自身の二人の子どもの死を知らされる。
それを、じっと聞いているシンウンジョンの表情。
その表情は、悲しみと、怒りと衝撃で、しだいにゆがんでいく。
シンウンジョンの、この演技は、あまりにもみごとだった。
セリフをたくさん発する演技よりも、このような、
話をじっと聞いている表情
の演技が、よけいにすごみがあったりする。
セリフはなくても、頬をつーっと伝う一滴の涙が、たくさんの感情をあらわしたりする。
とても、見ごたえのあるシーンだった。
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ではまた
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