2016 おすすめ 韓国ドラマ 「キリ」 チヒョヌ(イスイン)は言う 「私は人に失望しません」 人の中で「希望」を見つける勇気
韓国ドラマ 「キリ 原題 송곳」
敵があまりにも大きすぎると、見えなくなるのだろうか。
不当な行為も、目の前の人がやっていれば抗議し、それに対抗することができるのに、その存在が見えなくなった瞬間、人は敵の存在を見失う。
そして、本当の敵とたたかうことをやめるか、自分を責め、自分の努力が足りないと結論づける。
だが、人生はがんばった人だけが評価されるオリンピック競技ではない。
アンネサン(役名クゴシン)の言葉が胸にしみる。
キムガウン(役名 ムンソジン)が、
「私にとって、職場は人生の停留所に過ぎない。
失敗した人は、自分の努力が足りなかったんだ」
という言葉に、アンネサンはこう言う。
「その職場が、人生の停留所ではなく、終着駅である人は?
仕事は、その人の生活の場所なんだ。」
「競争に負けたからといって、罰を受ける必要はない。
人生は競争ではない。人生に敗北はない。
貧しさに追い込まれたのは、その人の努力が足りなかったのではなく、ただ、その人がふつうの人間だったからだ」
構造(システム)の問題を個人の問題に押しつける論調が横行している。
すべてが個人の問題なら、うまく行かないのも、貧困もすべてがその人の責任になる。
だが、もし人生が不平等な競争なのだとしたら。
素足で走る人間を、後から車に乗って来た人間が追い抜いて行く、そんな競技なのだとしたら。。。
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そんな疑問が投げかけられる。
彼らのたたかいがむなしく思えるのは、すぐに圧倒的な勝利を手にすることができないからだ。
だが、今勝利しないからといって、それは決して敗北ではない。
労働組合を作り、プルミの中で加入する従業員が増えるが、その中でもまたいろんな問題が発生する。
小さなことで争い、排除する。
そして、連帯すべき仲間の中で、不信がひろまっていく。。。
そんな中で、チヒョヌ(イスイン)の決然(けつぜん)とした言葉がいい。
저는 사람에게 실망하지 않습니다.
私は人に失望しません
小さな争いを避けるために、その輪の中から抜け出し、高台に上がったところで、自分の心はわずらわしさから逃れられるかもしれないが、問題自体は解決しない。
どんなに、人ともまれ、反発し、不信感を抱いても、人に対する信頼を捨てないこと。
チヒョヌのように宣言してしまうことが、人間の中で生きていくために必要なことなのかもしれない。
失望し、あきらめ、敗北主義におちいることは、けっきょく、もっと大きな負けにつながる。
どんな小さなことでも、不当なこととはたたかうという姿勢をもち、力を合わせれば、いつか大きなものにも勝てるかもしれない。
韓国ドラマ「キリ」は、ひょっとしたら、どんな韓国ドラマより、生きる勇気を与えてくれるドラマなのかもしれない。
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