韓国ドラマ「密会」兵役目前ユアインの魅力 ベテラン女優キムヒエを動かしたそのまなざし
韓国ドラマ「密会」で、ユアインは、青春スターから一気に演技派に変身した。
ユアインの相手役は、キムヒエ。
キムヒエは、韓国でも、その演技力に定評のあるベテラン女優だ。
その女優相手に、あれだけ自然に、純粋でひたむきに年上の人を愛する役を演じきったのだ。
ユアインの表情は、いつも愛する者特有の不安なおののきにみちている。
そして、そんなゆれる思いを、いつもピアノに向ける、孤独な天才。
いわば、ユアインは、今の韓国の若者の姿をあらわしている。
ユアインには、天才的なピアノの才能以外に、何もない。
そして、また、その才能を使って、高みに上がろうとする野心すらない。
その純粋さが、オヘウォン(キムヒエ)の心を揺り動かす。
キムヒエは、有能な秘書であり、駆け引きの天才であり、すべての仕事をそつなくこなす。
だが、そこには「わな」がある。
キムヒエの権力は、けっきょく、その上の財閥一族からのおこぼれに過ぎない。
つまり、上の状況しだいでは、いつでも自分の存在が危うくなる、そんなはかないものでしかない。
オヘウォン自身も、そのことに少しずつ気づいていくのだが、そんなオヘウォンの心を動かしたのが、
何も持たないイソンジェ(ユアイン)の純粋さ
だ。
「密会」の中で、キムヒエを見つめるユアインの瞳は、いつもせつない。
あんなまなざしで見つめられたら、ふつうの人間はノックアウトされるだろう。
ピアノを弾くときのユアインと、キムヒエを見つめるときのユアインは別人のようだ。
その演技のうまさが、また、この韓国ドラマ「密会」をより魅力的なものにしている。
ではまた